はるちさんの備忘録

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【映画感想】「トイ・ストーリー3」:おもちゃにとっての喜びって?

作品概要

トイ・ストーリー3
(アメリカ/1時間43分)
英題: Toy Story 3
劇場公開日: 2010.07.10
ジャンル: ファミリー
配給: ディズニー(ピクサー)

おもちゃの世界を舞台にしたピクサーの人気シリーズの第3弾にして初の3D映画。カウボーイ人形のウッディやバズ・ライトイヤーらの持ち主アンディは大学進学が決定し、おもちゃを整理することに。だが母親の手違いなどにより、おもちゃたちは近所の保育園に寄付されてしまう。アンディに捨てられたと思いこみ傷心のおもちゃたちだったが、ウッディはただ一人アンディを信じて保育園からの脱出を試みる。

引用: 映画.com「トイ・ストーリー3」紹介ページ

感想 ※ネタバレ有


3回目の鑑賞。小さい頃から見ていた「トイ・ストーリー」シリーズ。基本的に、海外映画(アニメ含む)は字幕版でまず見るのだが、このシリーズだけは、初見から日本語版で観てしまう。ウッディはトム・ハンクスもいいが唐沢寿明、バズは所ジョージで幼い頃からインプットされている。


本作は、そのシリーズの集大成ともいえる作品だった。笑いもあれば、手に汗握るハラハラドキドキな展開もあって、テンポよく話が進んでいく。特に、焼却炉のシーンは、息を止めるほど。おもちゃたちにとっての地獄である炎に向かって、ウッディら仲間たちが手をつないでその時を待つ。「もうダメか…」と絶体絶命のピンチになったと思ったら、緑のエイリアンたちによる「かみさま~」の救いの手によって、危機的状況を脱する。「はぁ~、良かったぁ~」という脱力感で息を整える。この展開が、このシリーズの醍醐味だ。


ピンクのクマのぬいぐるみ・ロッツォは、清々しいほどの悪役だった。ただ、そうなってしまった背景がとても悲しい。ぬいぐるみをどこかに失くしてしまった場合、人間としては「また新しいぬいぐるみを買えばいいじゃん」という選択ができる。しかし、ぬいぐるみ側の視点では、「自分の代わりなんていくらでもいるんだ」という諦めと、持ち主に捨てられた寂しさを感じているかもしれない。ロッツォの悲しい背景から、「ものを大切にする」という、基本的だけどとても大事なことを気づかせてくれた。


ただここで終わらないのが、今までと異なるところ。本作では、成長したアンディとおもちゃたちの「別れ」まで描かれていたのだ。アンディが新しい持ち主・ボニーに自分のおもちゃを渡す場面は、涙腺が緩みそうになった。少年のように楽しみながら、アンディは自分のおもちゃを一つずつ紹介し、手渡す。途中、自分の相棒であるウッディを手放したくない素振りを見せたが、結果としてボニーに渡した。その様子は、バトンの受け渡しのようだった。「ずっと一緒にいれたら」。それはおもちゃたちの願いでもあり、アンディがおもちゃたちに対する願いでもある。おもちゃを大事にするボニーだったら、それが叶うのではないだろうか。ウッディがアンディにかけた最後のセリフ、そしてラストの雲の背景にジーンときた。


おもちゃにとっての喜び。それは、子どもたちに大事に遊んでもらうことだ。成長するにつれて、それを忘れてしまいがちだ。だけど、本作はそれに気づかせてくれる。子どもだけでなく、大人になっても楽しめるアニメーション作品だ。